なぜ?スペインのカタルーニャが自治権停止・独立!デモの心配など
サグラダファミリア、カサ・バトリョ、ゴシック地区、カンプノウスタジアム、FCバルセロナ...などなど
様々な魅力があるスペインのカタルーニャ州。
州都バルセロナは誰でも一度は聞いたことはあるはずです。
観光・料理となんでも揃っているので、スペイン旅行を考えている方の多くは、バルセロナは外せませんよね。
しかし、こんなニュースがありました。
”スペインのラホイ政権は21日の臨時閣議で、独立を目指して憲法違反を重ねているとして、北東部カタルーニャ自治州政府の権限を奪う「自治権の停止」に踏み切ると決めた。月内にも上院が承認する見通し。中央政府の権限で州議会を解散し、6カ月以内に議会選を実施するという。州の政治体制を一新する狙いだ。 ”
出典:朝日新聞DEGITAL 「カタルーニャ、自治権停止へ スペイン政権閣議決定」(http://www.asahi.com/articles/ASKBP6VFGKBPUHBI015.html)
スペインの中央政府はカタルーニャ州の自治権を停止すると宣言したのです。
そうなると今まで以上に独立運動が盛んになるにでしょう。
これからスペインに旅行に行かれる方にとっては大きな問題です。
僕もスペイン語を勉強していて、旅行に行きたいなと思った矢先の出来事でした。
そこで今回はカタルーニャ州が独立をしようとする理由、そんな時に旅行に行っても安全なのか?について書いていこうと思います。
目次
そもそもなぜカタルーニャ地方は独立しようとしているの?
スペインには17の州が存在し、アメリカと同じように州ごとに自治権が与えられており、憲法でも保証されています。
しかし、カタルーニャ州のように独自の歴史・言語・伝統・習慣を持っている州は民族意識が強いので、スペインからの独立を望んでいる州も存在するのです。
カタルーニャ州も中世はアラゴン=カタルーニャ連合王国という一つの国でした。
そのれっきとした一つの国がスペインという国の内の1州に過ぎないようになってしまったのです。
その後2010年代からカタルーニャ州の独立運動が起こるようになりました。
二つの大きな理由
1,スペイン中央政府がカタルーニャ人を軽視するようになったから。
2,カタルーニャ州の人々が支払う税金が国の中央に還元されるものと大きな差があるから。
この二つを日本で例えてみると...
1,日本政府が沖縄や北海道の人々を軽視するようになった
2,大阪の人々も同じように税金を支払っているのに東京の方が多く還元されるようになった。
こんな感じです(あくまでたとえ話です)
こうやって考えてみると独立運動を起こしても仕方がないように思えます。
カタルーニャ州独立にカタルーニャ州至る経緯
2010年から独立運動は続いているのですが、2017年に入ってからの流れは、
2017年の6月9日にカタルーニャ州のプッチダモン首相が10月10日に「独立の是非を問う住民投票」を行う意思を表明
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中央政府の圧力を受けながらも投票を実施。投票率は4割であったが、賛成派が9割で勝利宣言
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プッチダモンが「独立宣言は行なっていない。しかし中央政府が自治権を停止するというのであれば、独立宣言を行うかもしれない」と発言
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中央政府のラホイ首相はこれを認めず。スペイン憲法第155条を発動し、21日にカタルーニャ州の自治権を停止すると発表した。
これが大まかな流れになります。
バルセロナでは21日に45万人規模のデモが起こりました。
カタルーニャ州への旅行はやめておいた方がいいのか
自治権が停止されるということで、カタルーニャ州へ旅行しようとしていた人からすると、デモなどで危険に巻き込まれるのではないかと気になりますよね。
しかし一番気をつけなくてはならないのは、旅行中にカタルーニャ州が独立してしまった場合です。
日本がカタルーニャを正式な国と認めないのであれば、出国できない可能性もあります。
27日に政府の措置、州選挙実施の提案を承認する見通しなので、旅行するのであればそのあとの方が良いかもしれません。
まとめ
日本のマスコミは「スペイン、カタルーニャ州の自治権停止」くらいにしか報道しません。
現地で起こっているデモの状況など...
テレビ・新聞といったマスコミよりも、YoutubeやSNSで第一次情報に触れることでより真実を知ることができるのかもしれません。